塗膜の 欠陥 |
現象 |
原因 |
対策 |
色分れ (色むら) |
一部の色が均一の塗料から分離し、 斑点やしま模様ができる。 |
撹はん不十分の場合。 |
十分に撹はんする。 |
希釈剤を多く加え過ぎた場合。 |
希釈率を適正にする。厚塗りをせず均一な塗装をする。 |
顔料の比重の差が著しい場合。 |
(製造時のチェック) |
顔料の分散が悪い場合。 |
(製造時に分散の良い塗料を使用する。) |
色違い |
色が同一でない。 |
製造ロットの違いによる場合。 |
塗りつぎ場所を考慮するか、混合しボカして塗装する。 |
塗装方法の違いによる場合。 |
特に必要な場合、塗装方法を指定して色を注文する。 |
演色性(光源の違い)による場合。 |
(製造時のチェック) 塗装前に確認する。 |
色の分離 |
顔料が分離して変色する。 |
紺および黒の淡彩色、緑など顔料が分離しやすい色の場合。 |
使用の都度、十分に撹はんする。 使用の際、シンナーで希釈し過ぎないで、よくのばして塗装する。 |
紺など貯蔵中に環元されて変色する場合。 |
塗装すると紺の変色は空気で酸化され、元の色にもどる。 |
変色・ 退色 |
本来の色が変わってしまう。 本来の色があせてくる。 |
顔料が光線の作用により変色する場合。 |
耐光性のよい塗料を選択する。 退色傾向の大きい色の使用を避ける。 |
耐薬品塗料に耐薬品性の弱い顔料を使用した場合。 |
薬品の種類によって顔料を使いわける。 |
硫化水素による異変の場合。(黒変) |
鉛系顔料、鉛ドライヤーを使用しない。 |
にじみ (ブリード) |
下地や下塗の色がしみ出して、 上塗塗膜が変色する。 |
赤、黄、マルーン等においてにじみ易い顔料を使用している場合。 |
(にじみのない顔料を用いる。) |
素地に油が付着している場合。 |
素地調整を入念に行う。 |
瀝青質系塗料の上に塗装する場合。 |
シルバーペイントを用いてにじみを止める。 |
やけ (黄変) |
白色、淡色が黄色っぽくなる。 |
桐油、亜麻仁油などを展色剤に用いた場合。 (室内で黄変しやすい。) |
室内用は大豆油、サフラワー油などを併用し、黄変を少なくする。 |